
翡翠ダイヤ 帯留
先日、お客様より、貴重な帯留を買取いたしました。深い緑色の翡翠と、その両脇を飾るダイヤモンドが美しい、まさに一点ものの逸品です。
この帯留の最大の特徴は、中央に配された艶やかな翡翠です。 神秘的な緑色で、この深みは、良質な翡翠に見られるものです。 翡翠は古くから東洋で珍重されてきた宝石であり、魔除けや不老不死の力があると信じられてきました。日本でも、縄文時代から勾玉として加工されるなど、古くから人々の暮らしと深く結びついてきた歴史があります。 この帯留の翡翠は、擦れは見られるものの、欠けやヒビはなく、時代を経てもなおその美しさを保っています。
そして、翡翠の両脇を飾るダイヤモンド。 四角い枠の中に細かくカットされたダイヤモンドが2つずつ、合計4つはめ込まれています。 ダイヤモンドは、その硬度と永遠の輝きから「不滅の愛」を象徴する宝石として知られています。 ダイヤモンドそのものは西洋の宝石ですが、直線的なデザインに取り入れられることで、和装小物にも見事に溶け込んでいます。
帯留の台座は、透かし彫りが施されており、見る角度によって様々な表情を見せてくれます。 この精緻な細工は、当時の熟練した職人技の証です。
このような翡翠とダイヤモンドを組み合わせた帯留は、大正時代から昭和初期にかけて流行した「和洋折衷」の文化を色濃く反映しているといえます。 西洋から入ってきた新しい素材やデザインが、日本の伝統的な装身具に取り入れられ、独自の美意識によって昇華されていったのです。
今回、買取させていただいた帯留は、単なる宝飾品ではなく、日本の文化史の一端を伝える貴重な資料でもあります。
ご自宅に眠っている古い帯留、和装小物、宝飾品などございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。 一点一点、丁寧に拝見し、その価値をしっかりと評価させていただきます。 皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
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