
般若(はんにゃ)の簪(かんざし)
貴重な金工品、能面 般若(はんにゃ)の簪(かんざし)をお譲りいただきました。このお品は、能楽で用いられる般若の面をモチーフにした、味わい深い一品です。
般若の面は、嫉妬や恨みを抱く女性の鬼の姿を表しており、能の世界で象徴的な役割を果たします。その恐ろしくもどこか哀愁を帯びた表情は、見る者の心に強く訴えかける力があります。
この簪は、迫力ある般若の表情を、金工品の中に写し取った見事な作品です。二本の角、鋭い眼光、大きく開かれた口元に至るまで、熟練の職人の手による緻密な彫金技術が光ります。素材の持つ重厚感と、面のもつ感情の表現が見事に調和し、小さな美術品としての価値を際立たせています。
日本の金工品は、刀装具の制作技術を源流として発展し、江戸時代以降は、装身具や生活用品の装飾へとその技術が応用されていきました。
このように、歴史と職人の技が詰まった貴重な金工品、古美術品は、その価値を正しく理解し、次世代へと繋いでいくことが私たちの使命です。ご自宅に眠る、価値ある簪や金工品がございましたら、古美術永澤にどうぞお気軽にご相談ください。
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