
海野勝珉(うんのしょうみん) 銀製花瓶一対
明治期を代表する彫金師・海野勝珉(うんのしょうみん)による銀製花瓶一対をお譲りいただきました。
勝珉は1844年に水戸で生まれ、彫金の分野で卓越した技術を誇った明治金工界の巨匠です。
今回お譲りいただいた作品は、純銀製花瓶で、銀特有の美しい光沢と重厚感を備えています。表面には勝珉の真骨頂である精緻な彫金技法により、躍動感あふれる波涛文様が全面に施されています。銀地に深く彫り込まれた波の表現は、光の当たり方によって陰影が変化し、まさに生きた海の動きを感じさせる作品です。
勝珉の銀器作品の特徴は、単なる装飾性を超えた芸術性の高さにあります。一対として制作されながらも、それぞれの波の表情や流れが微妙に異なり、作家の創造性と技術力の高さを物語っています。口縁部の丁寧な巻き仕上げや、台座部分の精巧な装飾も、勝珉ならではの完成度の高さを示しています。
今回の作品は保存状態も良好で、銀特有の経年変化による味わい深い色調を保ちながら、大きな損傷もなく、作家銘も明確に確認できました。
古美術永澤では、明治金工の名品について、材質・技法・作家の格・保存状態を総合的に判断し、市場価値に合わせて適正な査定を行っております。海野勝珉の銀器作品をお持ちの方は、ぜひ古美術永澤にご相談ください。
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