
鉄地象嵌 葛屋形 香箱 (てつじぞうがん ぐずやがた こうばこ)
この度、見事な細工の鉄地象嵌 葛屋形 香箱 (てつじぞうがん ぐずやがた こうばこ)を買取させていただきました。洗練された美しさを放つ逸品です。
この香箱は、文字通り「葛屋」、すなわち茅葺きの民家をモチーフにした形状が特徴です。茅葺きの質感をはじめ、木の枝や葉、そして屋根の造作が、鉄地に象嵌(ぞうがん)で見事に表現されています。卓越した金工技術を持つ作家の手によるものであることが伺えます。
「葛屋形」は、茶の湯の精神とも通じる「侘び、寂び」の美意識を体現する意匠の一つです。豪華絢爛な装飾ではなく、質素な田舎の風景や、自然との調和を尊ぶ心が込められています。
特に香道具は、その意匠に精神性や季節の風情が込められることが多く、この香箱もまた、日本の伝統的な美意識を現代に伝える貴重な作品と言えるでしょう。
香を納める香箱としてだけでなく、飾箱としても充分に美術的価値が高く、当時の人々の雅な文化を今に伝えています。
古美術永澤では、このような日本の伝統工芸の粋を集めた作品に対し、専門の知識を持った査定士がしっかりと拝見し、適正な価格での査定・買取を行っております。ご自宅に眠っている美術品や工芸品がございましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
関連買取実績
-
2025.10.17
-
2025.10.14
-
2025.09.26
-
2025.09.25