
香取正彦による鋳銅素文花瓶(ちゅうどうそもんかびん)
香取正彦(かとり まさひこ、1899-1988年)作の鋳銅素文花瓶(ちゅうどうそもんかびん)を買取させていただきました。
香取正彦は、1899年(明治32年)に生まれ、鋳金(ちゅうきん)の分野で、日本を代表する工芸作家として活躍しました。彼は、平和を祈願する梵鐘の製作に力を注ぎながら、伝統的な技法に現代的な感覚を取り入れ、数々の傑作を生み出しました。その功績が認められ、1977年(昭和52年)に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されています。
本作品「鋳銅素文花瓶」は、その名の通り、装飾を極限まで排した素文の表現に特徴があります。銅の持つ本来の色合いや質感、そして鋳造の工程で生まれる肌のムラや古色が、かえって深い精神性を感じさせます。
日本の金工の歴史は古く、奈良時代の大仏鋳造から連綿と技術が受け継がれてきました。香取正彦は、そうした日本の豊かな工芸の歴史の上に立ちながらも、自身の創造性を追求し続けた稀有な作家です。
私ども古美術永澤では、人間国宝作家の作品や、時代を超えて受け継がれてきた古美術品、金工作品などの査定・買取を承っております。買取をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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