
岡部覚弥(おかべ かくや)作の蝉置物
稀少な金工作品、岡部覚弥(おかべ かくや、1873~1918年)作の「蝉置物」をお譲りいただきました。
岡部覚弥は、現代の日本金工界において重要な作家の一人です。精緻を極めたその造形美と、写実性と生命感あふれる表現力は、他の追随を許しません。
今回の「蝉置物」は、岡部氏の真骨頂とも言える作品です。表面の甲羅の質感、羽の繊細な葉脈に至るまで、驚くほど細部にわたり写実的に表現されています。翅(はね)のわずかな透け感や、裏返した際に確認できる脚の配置、そして力強い腹部の造形は、まるで今にも鳴き出し、飛び立ちそうなほどのリアリティを宿しています。
古来より、蝉はその生態から「脱皮再生」の象徴とされ、また高潔な存在として文学や美術の題材となってきました。岡部覚弥は、この古典的な題材に現代的な感性と卓抜した技術をもって、新たな命を吹き込んでいます。
古美術永澤では、近代・現代の金工作品の査定・買取を承っております。ご自宅に買取をお考えの金工作品、特に作家性の高い作品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
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