
銀製塗金ぶどう鳥文貝形合子
非常に貴重な「銀製塗金ぶどう鳥文貝形合子(ごうす)」をお譲りいただきました。精緻な装飾が施されたこの合子は、手のひらに収まる愛らしいサイズ感でありながら、重厚な美術的価値を秘めています。
合子とは、身(み)と蓋(ふた)がぴったりと合わさるように作られた容器の総称です。今回のお品のように、貝の形を模した「貝形合子」は、日本の工芸品において古くから愛されてきた意匠の一つです。
この合子に描かれたぶどう鳥文様とは、日本・中国・西アジアの工芸・染織・金工に広く見られる、伝統的な吉祥文様のひとつです。もともと古代ペルシア(ササン朝)で「葡萄唐草に鳥がとまる」図柄が多く見られ、これが東へ伝わって中国・日本に取り入れられたとされています。葡萄・鳥・唐草が組み合わさることで、商売繁盛や子孫繁栄を意味します。
そして貝の形状も、海の豊穣や浄化を意味しており、武家や公家の調度品として珍重されていた歴史を物語っています。
このような華麗で技巧的な金銀工芸品や金工品、また時代を経た漆芸品などの古美術品のご処分をお考えでしたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。お客様の大切な品物を、美術的・歴史的価値をふまえて丁寧に拝見し、誠実な買取をご案内させていただきます。
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2025.12.13
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2025.12.09
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