
蒔絵印籠
美しい鶏図蒔絵の印籠をお譲りいただきました。
この印籠は、金地に鶏の夫婦を描いた風情のある蒔絵作品です。五段重ねの構造に、工芸技術により雄鶏と雌鶏が草花と共に丁寧に描かれています。
金色の地に施された蒔絵は、様々な蒔絵の技法が巧みに使い分けられています。鶏の羽毛の質感表現が特に繊細で、雄鶏の尾羽の流麗な曲線や、雌鶏の丸みを帯びた体形が立体感豊かに表現されています。背景の草花も細密に描かれ、全体の構図バランスがとても優れています。
鶏は古来より縁起の良い動物とされ、特に夫婦の鶏は夫婦円満や家庭の繁栄を象徴します。また、鶏は時を告げる鳥として「時の守り神」とも考えられておりました。このような吉祥図案は、印籠の装飾として非常に人気があり、コレクターにとっての価値も高いものです。
この印籠の保存状態は良好で、蒔絵の剥落や大きな傷もほとんど見られません。根付紐も残存しており、完品としての価値を保持しています。印籠自体が既に希少な工芸品である上、これほど精緻な蒔絵が施された作品は市場でも希少な物になります。
この高品質な蒔絵の印籠は、作者や時代によって大きく価値が変動しますが、特に有名な蒔絵師の作品や著名な大名家に由来する品であれば、高額な査定が期待できます。
近年、日本の伝統工芸品に対する国内外からの注目が高まっており、優れた印籠の需要は増加傾向にあります。このような印籠をお持ちで買取をお考えの方は、ぜひ古美術永澤へご相談ください。専門の目利きが丁寧に拝見いたします。
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