
金蒔絵 硯箱
金蒔絵が施された硯箱をお譲りいただきました。
黒漆地に金蒔絵で秋の風景を描いた優品です。遠景には富士山を思わせる山容が描かれています。特に印象的なのは、風になびくすすきなどの秋草が、繊細な金粉で丁寧に描かれている点です。
蒔絵の研出技法により立体感のある仕上がりで、遠山の霞む様子や、地面の起伏なども青金を効果的に使用して表現されており、高い技術力を感じさせます。
硯箱全体の保存状態は良好で、蒔絵の剥落や大きな傷みは見られません。金粉の輝きも美しく保たれており、当時の職人の技術の高さを今に伝える貴重な作品です。
今回の査定では、以下の点を重視いたしました。製作時期の古さ、蒔絵技法の完成度の高さ、良好な保存状態、図柄の珍しさと芸術性、硯箱としての実用性と装飾性。
これらの要素を総合的に評価し、市場価格を参考にしながら適正な価格でお買取りさせていただきました。
古美術品の価値は、時代背景、技術力、保存状態、希少性など多角的な視点から判断する必要があります。
古美術永澤では、このような質の高い古美術品を適正価格で買取りしております。ご自宅に眠っている蒔絵作品がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。
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