
源氏物語の世界が描かれた蒔絵箱
先日、お客様より、繊細かつ豪華な意匠が施された「源氏物語図 蒔絵硯箱」をお譲りいただきました。
この硯箱は、蒔絵の様々な技法が惜しみなく用いられており、一見しただけでその格調の高さが伝わってきます。漆黒の地に金、銀、そして色漆が織りなす絵画は、まさに「源氏物語」の幽玄な世界観を凝縮したかのようです。
目を引くのは、緻密な表現で描かれた庭園、そしてそこに咲き誇る花々です。金蒔絵、高蒔絵、平蒔絵、梨地(なしじ)など、さまざまな蒔絵の技法が巧みに使い分けられ、奥行きと立体感のある情景が創り出されています。まるで物語の一場面が、そのまま蒔絵として箱の上に再現されているかのようです。このような細部に至るまで丹念に作り込まれた作品は、美術品としての価値はもちろんのこと、歴史的資料としても非常に貴重であると言えます。
弊社の査定士は、長年の経験と豊富な知識を持つ古美術の専門家です。今回のお品についても、その製作年代、作者の流派、蒔絵の技法、保存状態などを多角的に評価し、お客様にご納得いただける適正価格をご提示いたしました。お客様からは、「安心して任せることができた」とのお言葉をいただき、大変光栄に思います。
ご自宅に眠る、もしかしたら価値あるお品かもしれない古美術品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門知識を持つ査定士が、お客様の思い出と共に、そのお品の新たな価値を見出すお手伝いをさせていただきます。
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