
蒔絵 香合
先日、弊社の買取サービスをご利用いただいたお客様より、大変素晴らしい香合をお譲りいただきました。
この扇形の可愛らしい香合ですが、その緻密な蒔絵が見事です。香合全体に描かれた梅の木には、春の訪れを告げるかのような季節感があり、そして、その枝間を軽やかに舞う一羽の鳥により、躍動感が表現されており、見る者を惹きつけます。
特筆すべきは、香合の上部に描かれた家屋の窓辺。網代(あじろ)のような格子状の意匠と、その向こうに広がるであろう景色を想像させる繊細な表現は、当時の職人の高い技術力を物語っています。
全体的に落ち着いた色調でありながら、青色や金色が効果的に配されており、上品さと華やかさを兼ね備えた逸品です。
香合とは、茶道において、香(こう)を入れておく小さな蓋物(ふたもの)の器のことです。香合には、その素材や意匠によって様々な種類があり、陶磁器製、木製、金属製、竹製など多岐にわたります。
茶道具としての香合は、その小ぶりなサイズの中に、日本の伝統工芸の粋が凝縮されています。絵画、彫刻、漆芸といった多様な技術が用いられ、季節の移ろいや故事、縁起の良いモチーフなどが表現されることも少なくありません。
今回お譲りいただいた香合のように、繊細な意匠や歴史的価値を持つ茶道具は、その価値を正しく評価できる専門知識が不可欠です。古美術永澤の査定士は、長年にわたり培ってきた豊富な経験と専門知識を活かし、お客様の大切な茶道具一点一点を丁寧に拝見いたします。
古美術品や骨董品、特に茶道具の買取をご検討でしたら、ぜひ一度、古美術永澤の無料査定をご利用ください。お客様にご満足いただけるよう、精一杯努めさせていただきます。
関連買取実績
-
2025.08.18
-
2025.08.10
-
2025.08.08
-
2025.08.07