
金蒔絵の香合
本日は、先日、買取させていただいた「金蒔絵 鳳凰文 香合」をご紹介します。
香合とは、茶道において香をいれる蓋つきの小さな器です。もともとは仏教儀式で香を焚く際に使われていましたが、室町時代に茶道が成立すると、茶席を清めるための道具として取り入れられ、様々な香合が作られるようになりました。香合は、趣向に合わせて茶碗や棗(なつめ)などと取り合わせるため、茶人の個性が光る道具の一つです。
さて、今回、買取した香合は、蓋の全面に繊細な金蒔絵で鳳凰が描かれています。鳳凰は、古代中国の伝説に登場する霊鳥で、徳の高い王の治世に現れると伝えられる瑞獣です。その姿は、優雅で神秘的な印象を与えます。
香合の蓋をよく見ると、鳳凰が、まるで天空を舞うかのように、躍動感あふれる姿で描かれています。金蒔絵は、漆(うるし)で文様を描き、乾かないうちに金粉や銀粉を蒔きつけて定着させる日本独自の伝統技法です。この香合の蒔絵は、細かな線で羽根が丁寧に表現されており、職人の卓越した技術がうかがえます。また、背景には微細な金粉が散りばめられており、まるで夜空にきらめく星のようです。
香合の蓋を開けると、内側にも美しい金粉が施されており、外側だけでなく内側にもこだわりを持って作られたことがわかります。経年による漆の風合いが、この香合が長きにわたって大切に使われてきた証です。
こうしたお道具は、その美しさだけでなく、それを大切に使ってきた人々の物語や、そこから紡がれてきた歴史を内包しています。今回、買取した香合も、お客様が代々受け継いでこられたお道具の一つであり、その思い入れの深さがひしひしと伝わってきました。
買取を検討されている茶道具がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。私ども古美術永澤が大切にしているのは、お品物の価値を正しく見極めること、そしてお客様が大切にされてきたお品物への思いを尊重することです。一点一点、丁寧に拝見し、適正な価格での買取をさせていただきます。
茶道具や古美術品の買取は、ぜひ古美術永澤にお任せください。
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