
兎の印章根付をお譲りいただきました。
印章根付は武士や商人が外出先で判を押す際に、すぐに使えるよう腰にぶら下げて持ち歩いたことが始まりです。 江戸時代、庶民の間でも契約や公的な手続きで判子が必要になる場面が増えました。そのため「留め具」と「判子」という、二つの実用的な機能を兼ね備えた便利なアイテムとして親しまれ、根付にすることで常に持ち歩けるようになり非常に重宝されました。
平らな底面には所有者の名前や雅号、縁起の良い言葉などが彫られ、上部には動物や瑞獣などが好んで彫刻されていたようです。石ならではの重量感は押印する際の安定感にもつながります。こちらは上部に兎の彫刻が施され、蜜蝋のような滑らかで美しい石の質感と調和した趣のある作品です。
ストラップの元祖ともいわれる根付は、本来は実用的な道具として富裕な商人や武士の間で大流行していましたが、次第に精巧な彫刻が施された日本の伝統工芸品へと変化しました。その人気は日本国内にとどまらず、海外での評価も高く熱狂的な収集家が多く存在します。ご自宅に眠っている根付や古美術品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。
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