
津軽びいどろ花瓶
この度、お客様より素晴らしいお品をお譲りいただきました。青森県が誇る伝統工芸品、津軽びいどろの花瓶です。
この花瓶はまるで色とりどりの宝石を散りばめたかのような、圧倒的な存在感を放っています。一点一点異なる色彩のガラス片が複雑に重なり合い、光を浴びるたびに表情を変える様は、まさに芸術作品と呼ぶにふさわしいものです。
津軽びいどろの歴史は、1949年に青森県青森市で漁業用の浮玉(うきだま)製造から始まりました。浮玉がプラスチック製に切り替わったのを機に、ガラス工芸品へと転換することで、津軽びいどろは独自の進化を遂げます。
特にこの花瓶に見られる「金彩・銀彩」の技法は、津軽びいどろの代名詞ともいえるものです。見る角度によってキラキラと輝き、華やかさと奥行きを加えています。この花瓶では、様々な色のガラス片の間に銀彩が挟み込まれており、繊細な煌めきを添えています。これにより、単なるカラフルな作品ではなく、どこか神秘的で奥ゆかしい雰囲気を醸し出しているのです。
また、特筆すべきは、持ち手部分の繊細な装飾です。ガラスを細く引き伸ばし、立体的に形成された持ち手には、さらに細かな泡のような装飾が施されています。こうした細部へのこだわりは、熟練した職人の技があってこそ。一つひとつのパーツに魂が込められ、全体として一つの調和の取れた美を創り出しています。
今回の査定では、この花瓶が持つ高い芸術性と希少性を考慮し、納得いただける価格をご提示いたしました。
津軽びいどろは、その歴史と技術、そして青森の風土が育んだ美意識が凝縮された、まさに日本の宝物です。もしご自宅に眠っている津軽びいどろの作品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。一点一点、丁寧に拝見し、その価値を最大限に評価させていただきます。ご依頼心よりお待ちしております。
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