
蛇の根付
先日、お客様から非常に素晴らしい「蛇の根付」をお譲りいただきました。精緻な彫刻により圧倒的な存在感を持つ逸品です。
根付は、江戸時代に登場し、提げ物と呼ばれる印籠や巾着などを帯から吊り下げる際に滑り止めとして使用された小さな彫刻品です。その用途から、手に馴染む形状や、繊細な意匠が凝らされました。今回お預かりした蛇の根付も、細部にまで作者のこだわりが感じられます。
まず目を引くのは、その写実性です。画像からもお分かりいただけるように、鱗の一枚一枚が非常に細かく彫り込まれており迫力があります。うずくまるようにとぐろを巻く姿は、実用品を超えた、芸術品としての価値を放っています。
根付の査定では、次のポイントにて丁寧に拝見いたします。まず挙げられるのは、作者や流派です。著名な根付師による作品は、高い評価となる傾向にあります。
次に、保存状態です。欠けやひび割れ、虫食いがないか、また、経年による汚れや傷みが作品の魅力を損なっていないかなどを確認します。
そして、最も重要なのが、その造形です。意匠の独創性、彫りの精巧さ、そして作品全体のバランスなど、美術品としての価値を判断します。
今回の根付は、作者の確かな技術を感じさせる、大変素晴らしいものでした。古美術品は、単なるモノではなく、そこに込められた物語や、時代を超えて受け継がれてきた人々の想いを映し出す鏡です。
古美術永澤では、このような貴重な古美術品を、一点一点丁寧に拝見し、その価値を最大限に評価させていただきます。もしご自宅に眠っている根付や骨董品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。誠心誠意、ご対応させていただきます。
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