
藤田喬平による手吹ガラス双彩花瓶
先日、光と色彩の魔術師とも称される、日本のガラス工芸界を代表する作家、藤田喬平(ふじた きょうへい、1921-2004)が手掛けた手吹ガラスの逸品、「双彩花瓶」をお譲りいただきました。
藤田喬平は、ガラス工芸の世界で日本の伝統美と西洋の技術を融合させ、独自の表現を追求した陶芸家・ガラス作家です。東京美術学校(現・東京藝術大学)で工芸ガラスを学び、その後、手吹ガラスの技法を基盤に、色彩豊かで造形美あふれる作品を生み出しました。2002年には文化勲章を受章しています。
今回の「双彩花瓶」は、二色のガラスが流れるように溶け合う独特の色彩表現が魅力です。見る角度によって表情が変化し、生命感あふれる造形を楽しめます。作品によっては、金彩の装飾が施され、美しさを一層引き立てます。こうした表現技法は、藤田喬平ならではの特徴であり、国内外で高く評価されています。
手吹ガラス作品の査定では、まず作品の状態を確認します。ヒビや欠け、変色がないか、また共箱や識箱と呼ばれる、作品名や作家名が記された木箱の有無も重要なポイントです。加えて、色彩の美しさ、ガラスの厚みや造形のバランス、技法の精緻さも査定の対象となります。
藤田喬平の作品は、日本の伝統的な美意識を現代に伝えるだけでなく、ガラス工芸の可能性を広げた点でも高く評価されています。
古美術永澤では、ガラス工芸品をはじめ、日本の伝統工芸品や古美術品全般の査定・買取を承っております。ご自宅に眠っている作品がございましたら、経験豊富な査定士が一点一点丁寧に拝見し、適正な価格で次の世代へ繋ぐお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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