
アンモナイトのループタイ
この度、お譲りいただいたのは、アンモナイトの化石を主役にしたループタイです。褐色の組紐と、華やかなゴールドの台座が、アンモナイトの神秘的な魅力を一層引き立てています。
アンモナイトは、中生代の海に生息していた頭足類の仲間です。菊石とも呼ばれ、その名の通り、まるで菊の花のような美しい螺旋模様が特徴です。現存するオウムガイに似ていますが、その進化の過程で、より複雑で洗練された縫合線を持つようになりました。
特にこのループタイに使われているアンモナイトは、虹色の輝きを伴っています。これは、アンモナイトの殻の表面に堆積したアラゴナイトの結晶が光を分光することで生じる現象です。この遊色効果を持つアンモナイトは、「アンモライト」と呼ばれ、その希少性から宝飾品として珍重されてきました。カナダのアルバータ州が主な産地として知られており、七色の光を放つその姿は、古代のロマンを現代に蘇らせてくれます。
このループタイは、単なる装身具ではなく、太古の生命の歴史を閉じ込めた芸術品と言えるでしょう。作家の丁寧な仕事ぶりがうかがえ、化石の持つ自然な美しさを最大限に活かす工夫が凝らされています。
私ども古美術永澤では、単にモノを売買するだけでなく、そのお品物に込められた物語や、お客様の想いも大切にしたいと考えております。もしご自宅に眠っている古い装身具や美術品がございましたら、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。専門の査定士が、一点一点丁寧に拝見し、その価値を誠実に評価させていただきます。
関連買取実績
-
2025.10.01
-
2025.10.01
-
2025.10.01
-
2025.09.30