
手提げ箪笥
端正な佇まいが目を引く小ぶりな手提げ箪笥をお譲りいただきました。深みのある落ち着いた色艶を湛えた木肌からは、長い年月を経て大切に継承されてきたことがうかがえます。
天面には独特の曲線を描く重厚な持ち手が設えられ、持ち運びを前提とした実用性と、道具としての様式美が共存しています。
引き出しの正面にあしらわれた丸金具や堅牢な組み継ぎなど、当時の職人による細やかな手仕事が随所に宿っています。
こうした手提げ箪笥は、主に江戸から明治期にかけて、商人や文人が印鑑や筆記用具、あるいは貴重品を肌身離さず保管するために重宝されました。限られた空間を効率よく使う日本独自の生活の知恵と、日常使いの道具にさえ高い美意識を求める精神が凝縮されています。
古美術永澤では、こうした古き良き時代の工芸品を次世代へと繋ぐ架け橋となるべく、日々活動しております。ご自宅の整理などで見つけた古い道具がございましたら、ぜひお気軽に、古美術永澤へご相談ください。
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