
千住博による幻想的な青の風景作品「青い森」をお譲りいただきました。深い青を基調にしたこの作品は、静謐な森と水辺を舞台に、光と影、空気と静寂を巧みに描き出しています。
画面左の鬱蒼とした樹林は、ほぼシルエットに近い濃紺で表現され、木々の隙間から滲むような光が幽玄な雰囲気を醸しています。画面右へ進むにつれて青は明度を増し、空間が広がるように構成されており、観る者に包み込まれるような静けさと広がりを感じさせます。前景の草原と湖面の描写には、日本画の伝統的な技法が生かされ、繊細な筆致とにじみが調和しています。
本作は、千住博が長年追求してきた「自然と精神の共鳴」を象徴するような一枚であり、観賞用としても市場で高い評価を得ているモチーフです。作品は保存状態も良好で、退色や剥落も見られず、額装も丁寧に施されておりました。
千住博作品は国内外での人気が非常に高く、特にこのような「青」を主題としたシリーズはコレクター間でも需要が高まっています。今回の査定では、図柄の完成度、色彩の深み、そして作者のサイン入りという点を高く評価させていただきました。
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