薔薇 彫刻

この度、お客様より、見事な薔薇の彫刻作品をお譲りいただきました。

このお品は、大小二輪の薔薇をモチーフにした彫刻作品です。その素材は、時を経てなお温かみのある光沢を放ち、手にする者に安らぎを与えてくれます。注目すべきは、その圧倒的な写実性でしょう。幾重にも重なる花弁の柔らかな曲線、わずかに透き通るような質感、そして花芯に向かうにつれて淡い桃色に染まるグラデーションは、まるで本物の薔薇がそこに咲いているかのようです。

この繊細な表現は、卓越した彫刻技術があってこそ成し得るものです。花弁の一枚一枚が薄く丁寧に削り出され、その縁にはわずかな「えり」がつけられています。これにより、花弁が重なり合う部分に立体感が生まれ、光と影の美しいコントラストを生み出しているのです。また、花芯の色の表現は、素材自体の特性を熟知した上で、内部にまで色を浸透させる高度な技術が用いられています。これにより、表面的な着色ではない、内側から滲み出るような自然な発色が実現しているのです。

古美術永澤では、こうした一点ものの美術品を正当に評価し、次代へと引き継ぐお手伝いをさせていただいております。ご自宅に眠る、価値あるお品物の買取をお考えの際は、どうぞお気軽にご相談ください。専門の査定士が、お客様のお品物に込められた物語を紐解き、心を込めて査定いたします。

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