
上山勇次作 槐(えんじゅ)の木彫り熊
先日、お客様より、北海道の木彫作家、上山勇次(うえやま ゆうじ)の木彫り熊をお譲りいただきました。
ずっしりとした重みと、見るものを惹きつける存在感に圧倒される逸品です。温もりのある槐(えんじゅ)の木肌と、躍動感あふれる熊の姿が見事に調和しています。
上山勇次は、北海道の木彫り熊作家として知られる作家の一人です。特に、緻密な毛並みの表現や、力強くも愛らしい熊の表情に定評があります。今回の作品に用いた槐(えんじゅ)の木は、古くから魔除けや延命長寿の象徴として大切にされてきた木です。木目が美しく硬い槐は、彫刻には扱いづらいとされていますが、上山氏はその特性を活かし、一本の木から熊の生命力を引き出すことに成功しています。
今回お預かりした作品は、子熊がちょこんと座り込み、愛くるしい表情を浮かべている姿が彫られています。荒々しいノミ跡が残る毛並みや筋肉の表現は力強く、しかし、その中にもどこか愛嬌があり、見る人の心を和ませてくれます。この力強さと温かさの共存こそが、上山氏の作品の大きな魅力ではないでしょうか。
北海道の木彫り熊は、民芸品として広く知られていますが、実は作家ものとそうでないものでは、価値が大きく異なります。民芸品として作られた木彫り熊は、お土産物として量産されたものが多く、中古市場での需要は限定的です。しかし、
著名な作家が手掛けた作品は、美術品として評価を受け、現在でも活発に取引されています。作家や作品の状態によっては、思わぬ高値がつくことも珍しくありません。
今回の作品も、作家の希少性と作品の状態を考慮し、お客様にご満足いただける最大限の評価をさせていただきました。
ご自宅に眠っている木彫作品や、その他古美術品、骨董品はございませんか?
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