一位一刀彫 成広作 鯉置物

飛騨高山の伝統工芸品である一位一刀彫（いちいいっとうぼり）の素晴らしい作品をお譲りいただきました。それは、一位一刀彫の作家、成広（なりひろ）による木彫の鯉（こい）の置物です。

全体の造形はふっくらとした鯉の姿を立体的に捉えたもので、特に鱗（うろこ）の表現には、緻密な彫り込みが施されています。一位一刀彫の特徴である、ノミ跡を巧みに活かした彫りの深さと、素材である一位（イチイ）材の持つ美しい木目と深い飴色が、作品に生命感を与えています。まるで、今にも泳ぎ出しそうな躍動感あふれる逸品です。

一位一刀彫は、岐阜県飛騨地方に伝わる木彫りの伝統工芸で、その名の通り、イチイの木を素材とし、彩色をせずに一刀で彫り上げる技法です。その始まりは江戸時代末期で、以来この地方の豊富な木材と、高い技術を持った木工職人たちによって発展し、現在までその美しさが受け継がれています。

古美術永澤では、今回のような日本の伝統工芸品や作家物の古美術品について、　熟練の査定士が丁寧に拝見し、適正な価格で買取しております。ご自宅に眠る工芸品や美術品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

木彫工芸品の買取はこちら >