
粂野締太郎(くめの ていたろう)による「菊紋花弁形鉢」
明治の超絶技巧を象徴する尾張七宝の名工、粂野締太郎(くめの ていたろう、1863-1939年)による「菊紋花弁形鉢」をお譲りいただきました。
本作の器全体を埋め尽くすように描かれた無数の菊の花々は、一輪一輪が驚くほど精緻に描き分けられており、花弁のたおやかな質感や重なりが見事に表現されています。
銀線の細さと色彩の濃淡が織りなす立体感は、まさに職人技の極致と言えます。鉢の縁を花弁のように波打たせた優美な造形は、平面的な図案にさらなる躍動感と奥行きを与えており、粂野の卓越した構成力が光ります。
粂野締太郎が活躍した明治時代は、日本の工芸品が外貨獲得の主要な輸出品として、万国博覧会などを通じ世界中で高く評価された黄金期でした。特に名古屋を中心とした尾張地方は七宝制作の聖地であり、粂野はその中でも独自の感性と革新的な技術で一世を風靡しました。
古美術永澤では、こうした歴史的価値の高い七宝作品を大切に次代へと引き継ぐお手伝いをしております。粂野締太郎をはじめ、明治の名工による作品の整理をご検討の際は、ぜひ古美術永澤にご相談ください。
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