
黄釉急須
古雅な黄釉急須をお譲りいただきました。
この美しい黄釉の急須は、茶具の伝統的な美意識をかたちにした逸品です。温かみのある黄色の釉薬が全体に施され、落ち着いた光沢を放つ表面は、長い年月を経た古陶磁器特有の風合いを醸し出しています。
この急須の大きな特徴は、釉薬が均一で美しい発色を備えている点で、高度な焼成技術の証といえます。蓋の中央にある摘みは、実用性と装飾性を兼ね備えた巧妙な意匠です。胴部には格子状の幾何学文様が精緻に刻まれており、これは雷文や回文の系譜の装飾です。注ぎ口は流麗な曲線を描き、持ち手との絶妙なバランスが機能美を演出しています。
表面に見られる細かなひびは、釉薬と素地の収縮率の違いによって生じる現象で、古陶磁器らしさを示す重要な手がかりの一つです。また、経年による自然な風化が加わることで、現代では再現困難な独特の味わいが生まれています。
特に注目すべきは保存状態の良さです。欠けや修復跡が見当たらず、完品として残っていることは古美術品としての価値を大きく左上させる要因です。
古美術買取市場において、このような古陶磁の茶具は安定した需要があります。黄釉という希少性、精緻な装飾技法、そして良好な保存状態を総合的に評価すると、コレクターや茶道愛好家からの関心も高いと予想されます。
実家整理や遺品整理などで、このような古陶磁の茶具を見つけたら、お気軽に古美術永澤へご相談ください。陶磁器の目利きが丁寧に拝見し、その価値をご提示いたします。
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