
蒔絵 香箱
先日、華やかな蒔絵が目を引く香箱をお譲りいただきました。
この香箱は、手のひらに収まるほどの小ぶりなサイズながら、その存在感は抜群です。全体に施された深みのある黒漆に、金と銀の蒔絵で表現された意匠が、実に雅やかな趣を醸し出しています。目を引くのは、三つ並んだ家紋のような丸い文様です。その周りを囲む幾何学的な文様も、単調にならず、全体のデザインに奥行きを与えています。
香箱は、茶道において香を収納し、持ち運ぶための大切な道具です。茶席で香を焚くことで、空間を清め、客をもてなす心を表現します。そのため、香箱には高い実用性と共に、美術品としての価値も求められます。今回、買取させていただいた香箱も、まさにその両方を兼ね備えた逸品と言えるでしょう。
香箱の横に写っているのは、時代を感じさせる木箱です。墨で書かれた銘は判読が難しいものの、これがお道具を大切に保管されてきた証であり、由緒ある品であることを物語っています。このような木箱があることで、お道具の来歴や、どれほど大切に扱われてきたかが伝わり、査定においても重要なポイントとなります。
古美術永澤では、茶道具の買取に長年の経験と深い知識を持つ査定士が、一点一点丁寧に拝見させていただきます。香箱はもちろんのこと、茶碗、茶入、棗、釜、掛軸など、茶道具の価値を正しく見極め、お客様にご納得いただける価格をご提示いたします。
「これは価値があるものなのだろうか?」「どれくらいの値段になるのだろう?」そういったご不安や疑問をお持ちの方も、どうぞお気軽にご相談ください。整理されたいお道具がございましたら、ぜひ一度古美術永澤にご連絡ください。お客様の大切なお道具が、次の世代へと受け継がれるお手伝いをさせていただきます。
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