
染付の香合
この度、お客様より、染付の香合を買取させていただきました。
このお品は、蓋に染付で描かれた大胆な花文様が目を引きます。その瑞々しく、のびやかな筆致は、熟練の職人の技を物語っています。染付の青の色合いも美しく、呉須の濃淡が絶妙な立体感を生み出しています。
香合とは、茶道において、香を納めるための小さな蓋物です。香木や練香を入れ、炭の火で焚くことで、室内に雅やかな香りを漂わせます。小さな道具ながら、亭主の美意識が凝縮される大切な茶道具の一つです。茶道における香合の歴史は古く、室町時代から用いられてきました。江戸時代には茶道が大衆文化として広がり、様々な意匠の香合が作られるようになりました。
お預かりした香合の中には、黒い丸い塊がいくつか残っていました。これは「練香」と呼ばれるものです。香木や香料などを練り合わせて作られ、火にくべて香りを楽しみます。この練香も、香合とともに大切に保管されてきた証であり、香合が実際に使われ、愛されてきた歴史を物語るものです。
近年、古美術品への関心が高まっています。特に、茶道具は、実用と美を兼ね備えた芸術品として、国内外のコレクターから高い評価を受けています。その中でも、日本の美意識を象徴する染付の器は、常に高い需要があります。
このような素晴らしい古美術品をお持ちでしたら、ぜひ一度、古美術永澤へお気軽にご相談ください。一点一点、丁寧に拝見し、その真の価値を評価いたします。お客様の大切な思い出とともに、お品物を次へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
今回の買取実績が、お客様のお品物の価値を知るきっかけとなれば幸いです。
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