
白山松哉(しらやま しょうさい)による栗香合
明治から大正にかけて活躍した稀代の漆芸家、白山松哉(しらやま しょうさい、1853-1923年)の栗香合を買取させていただきました。
本作は栗の実という自然物をモチーフに、その丸みと尖った質感を巧みに表現しており、素材への深い洞察力が感じられます。画像からは、栗の鬼皮を思わせる濃い茶色を基調に、繊細な線が交錯する蒔絵の表現が見て取れます。
松哉は江戸に生まれ、小林好山に蒔絵を、蒲生盛和に彫漆や螺鈿(らでん)を学ぶなど、幼少より多岐にわたる漆芸技術を習得しました。明治維新後、起立工商会社に勤務してその技を磨き、後に東京美術学校(現在の東京藝術大学)の教授、さらには漆芸家として4人目の帝室技芸員を拝命するなど、日本の近代漆芸史における偉大な功績を残しています。
彼の作品は、国内にとどまらず、パリの万国博覧会で名誉大賞を受賞し、海外でも高い評価を得てきました。
古美術永澤では、白山松哉をはじめとする帝室技芸員や人間国宝の作品、また茶道具としての格式高いお品物を特に重視し、経験豊富な査定士が丁寧に査定し、適正な価格で買取させていただきます。買取をお考えの際は、ぜひ一度ご相談ください。
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