
中川浄益 (なかがわ じょうえき) 花入
千家十職に数えられる金物師、中川浄益 (なかがわ じょうえき)による花入をお譲りいただきました。その洗練されたフォルムと、全体に施された「鎚目(つちめ)」の繊細な表情が魅力的な逸品です。光の当たり方によって玉虫色にも見える複雑な光沢は、金属を知り尽くした浄益ならではの技を感じさせます。
中川浄益の家系は、元々は越後国で甲冑や武具を製作していましたが、初代の紹益が千利休の指導を受けて茶道具の制作を始めたことに端を発します。以来、約400年にわたり、茶の湯に欠かせない火入、建水、蓋置などの金工品を手掛けてきました。特に三代浄益は、技術的に困難であった砂張(さはり:銅・錫・鉛の合金)の製法を発見するなど、歴代が常に高い技術と創造性をもって茶道の発展に寄与してきました。
浄益の作品は、茶の精神に通じる「わび・さび」を金属の堅牢な素材の中に表現するという、非常に高度な技術と芸術性が評価されています。
私どもでは、中川浄益をはじめとする千家十職の作品を高く評価しています。ご自宅に眠る貴重な古美術品、茶道具の査定・買取をご検討でしたら、ぜひ一度、古美術永澤へご相談ください。
関連買取実績
-
2025.10.23
-
2025.10.21
-
2025.10.21
-
2025.10.20