
玉楮象谷(たまかじぞうこく)による堆朱(ついしゅ)香合
讃岐漆芸の祖として名高い玉楮象谷(たまかじぞうこく、1806-1869年)による貴重な堆朱(ついしゅ)香合をお譲りいただきました。
象谷は、江戸時代後期から明治時代初期にかけて活躍した漆工で、讃岐漆芸の基礎を築きました。彼は、彫漆(ちょうしつ)・存清(ぞんせい)・蒟醤(きんま)といった中国伝来の漆器の技法を研究し、讃岐漆芸の3技法として確立しました。
そしてこの作品における堆朱など、様々な技法を駆使し、その卓越した技術と洗練された意匠で、今なお多くの愛好家を魅了し続けています。
この香合で用いられた堆朱とは、幾層にも塗り重ねた朱色の漆を彫り下げて文様を表現する技法です。表面は、波を模した地紋の上に、文言が立体的に彫り出され、象谷作品にしばしば見られる蛤(はまぐり)が配されています。その精緻で大胆な構成は、象谷ならではの格調高い意匠と確かな技術の賜物です。
玉楮象谷の作品は、その希少性と芸術性の高さから、市場において高い評価を得ています。私たちはお譲りいただいた貴重な品を、その価値を正しく理解する次の愛好家へと橋渡しできるよう、大切に取り扱ってまいります。お手元に買取を検討されている古美術品や漆芸作品がございましたら、古美術永澤へ、どうぞお気軽にご相談ください。
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