
守屋松亭(もりや しょうてい) 荒磯 棗
近代日本の漆芸界において重要な足跡を残した守屋松亭(もりや しょうてい、1890-1972年)による「荒磯 棗」をお譲りいただきました。守屋松亭は、明治から昭和にかけて活躍し、その卓越した蒔絵の技術と、従来の概念に捉われない新しい造形で知られています。
この「荒磯 棗」は、その名の通り、荒波が打ち寄せる磯の情景を、豪華絢爛な蒔絵技法で表現した一品です。黒漆をベースに、豊かな黄金色が磯の岩肌や波しぶき、そして光の輝きを写し取り、棗という小さな器の中に壮大な自然のドラマを閉じ込めています。
うねる波の表現はダイナミックかつ精緻で、守屋松亭の持つ高い技術力と芸術性を物語っています。底面に見られる、波間に舞う鳥のモチーフも、作品に更なる詩情を加えています。
安土桃山時代以降、茶道の隆盛とともに、漆器や陶器など様々な素材で、多彩な意匠の棗が作られるようになり、蒔絵を施された棗は特に珍重されてきました。
私ども古美術永澤では、お客様の大切な美術品や骨董品の価値を深く理解し、適正に査定・買取させていただきます。ご自宅に眠る漆芸品や工芸品など、次世代へ繋ぎたいお品物がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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