
馬追虫 鶴首花生(つるくびはないけ)
日本の伝統工芸が息づく黒漆塗りの鶴首花生(つるくびはないけ)をお譲りいただきました。特筆すべきはその意匠で、胴体中央には、秋の風物詩である馬追虫(うまおいむし)が、写実的かつ精緻な蒔絵(まきえ)技法で描かれております。
この馬追虫は、古来より日本の歌や俳句に詠まれ、豊かな実りや秋を象徴する存在として親しまれてきました。本作は、その小さな生命を漆黒の闇に浮かび上がらせることで、静寂な中に力強い生命力を感じさせる、非常に趣深い作品となっております。
鶴首花生は、細長く伸びた優美な首を持つ花入で、茶室の床の間を飾る道具として古くから愛されてきました。この形状は、活けられた花を一段と引き立て、格調高い空間を演出します。お預かりした花生は、その漆黒の肌艶と金色の馬追虫とのコントラストが美しく、職人の高度な技術と洗練された美的感覚が融合した逸品と言えます。
古美術永澤では、茶道具や様々な古美術品の査定・買取を専門としております。買取をお考えの古美術品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
関連買取実績
-
2025.12.16
-
2025.12.16
-
2025.12.16
-
2025.12.16








