
金工香合
雅やかな金工による香合をお譲りいただきました。古来、茶席を彩る大切な道具の一つである香合ですが、今回のお品は、蓋に梅の花の文様が施された重厚な一品です。
鈕を囲むの同心円の意匠を中心に、五つの繊細な梅の花が配されています。梅の花びらは、金と黒のコントラストによって、立体感と装飾性が際立っています。特に花の中央の蕊(しべ)の部分に施された金色の表現は、金工師としての高い手腕を示しています。
金工香合は、その堅牢さゆえに長く愛用されることが多く、江戸時代から明治時代にかけて、精巧な金属工芸を得意とした作家たちの間で盛んに作られました。
香合の意匠として梅文様が好まれた背景には、吉祥や生命力の象徴とされた意味合いがあります。冬を耐え忍び、春の訪れを告げる梅の姿は、茶の湯の精神性にも通じるものがあり、清らかで格調高い茶席にふさわしい趣を添えてきました。
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