
九谷焼吉田屋窯 丸型 菊蓋 香炉
九谷焼・吉田屋窯による美しい丸型の菊蓋香炉をお譲りいただきました。深みのある色絵が器全体を覆い尽くし、華やかで格調高い雰囲気を纏う逸品です。蓋に施された立体的な菊の意匠と、胴部分の細密な絵付けが、見る者を九谷焼の世界へと誘います。
九谷焼は、江戸時代初期に加賀の国(現在の石川県)で生まれ、一度途絶えた後に文政六年(1823)に大聖寺の豪商、豊田伝右衛門(屋号:吉田屋)によって古九谷の再興を目指して再開されました。これが、吉田屋窯の始まりです。
吉田屋様式の特徴は、五彩のうち赤を使わず、青(緑)、黄、紫、紺青の四彩で器面を塗り埋める、古九谷の青手の技法を継承した点にあります。この独特の色彩と大胆な構図、そして緻密な文様が、吉田屋窯の作品を九谷焼の中でも特別なものとして位置づけています。
吉田屋窯はわずか数年で廃窯となりましたが、その短い期間に生み出された作品群は、古九谷に迫る高い芸術性と品質を持ち、再興九谷の礎を築きました。
九谷焼をはじめ、買取をお考えの古美術品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。
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