
蒔絵香合セット
ため息の出るような美しい蒔絵香合のセットをお譲りいただきました。
今回お預かりしたのは、壮大な山水図が描かれたセットです。金と黒を基調とした画面は、遠景に山々が、近景には清流と茅葺き (かやぶき) の家屋が配され、あたかも一幅の絵巻物のようです。
金地に黒漆で描かれた松の葉や川の流れを見ると、当時の蒔絵師の卓越した技術と自然への深い洞察が感じられます。
香合は、お茶席で香木を収めるための小さな容器ですが、その役割以上に、亭主の美意識を伝える大切な道具です。このセットのような意匠の品は、主に格式の高い茶会で用いられたと考えられ、当時の文化や人々の集いの様子を今に伝えてくれます。
華やかながらも落ち着いた趣は、まさに雅 (みやび) の精神が息づく茶の湯の世界にふさわしい逸品と言えるでしょう。
このような由緒ある古美術品は、その美術的価値だけでなく、歴史的背景を含めて丁寧に拝見することが重要です。ご自宅に眠る茶道具や美術品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。お客様の大切な品を、責任を持って次代へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
関連買取実績
-
2025.12.16
-
2025.12.16
-
2025.12.16
-
2025.12.13








