
香合
華やかな金地に情緒豊かな風景が描かれた香合をお譲りいただきました。この作品は、茅葺き屋根の民家や伸びやかに枝を伸ばす松の木が配された「葛屋(くずや)」の情景が大変印象的です。
小ぶりな器の中に広大な日本の原風景を凝縮したような趣があり、金箔や金粉を贅沢に用いながらも、どこか素朴で温かみのある描写が、茶席における「わび・さび」の精神を体現しています。
香合は茶事において炭点前の際に、室内を清めるためのお香を収める重要な器です。その意匠は季節感や亭主の趣向を映し出す鏡であり、茶人たちにとって自らの美意識を表現する道具として古くから大切にされてきました。
日本の漆芸は、室町時代から江戸時代にかけて、茶道の発展とともに飛躍的な進化を遂げ、数多くの名品が世に送り出されてきました。本作もまた、職人の緻密な技法と日本の伝統美が融合した逸品です。
古美術永澤では、こうした大切に受け継がれてきた茶道具の価値を正しく見極めることを信条としております。経験豊富な査定士が、丁寧にお品物を拝見させていただきます。買取をご検討の際はお気軽にお問い合わせください。
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