
中国竹香炉
艶やかな竹に透かし彫りを施した雅な文人香炉をお譲り頂きました。箱には支那竹香炉とあります。
中国における香の使用は戦国時代〜漢代(紀元前3世紀頃)に本格化しました。唐〜宋代には仏教・道教の発展とともに寺院用香炉が洗練され、同時に文人層の間で「香を焚く文化(焚香)」が確立します。こうして仏教香炉と文人香炉という二大系統が発展しました。重厚で宗教的意味が強い仏教香炉に対して、文人香炉は軽やかで文人の美意識や教養を表したものとなっています。
この香炉は竹を用いて蓋には風雅な文様を透かし彫り、摘には玉石を配しています。首部分には控えめな雷文が彫り込まれており、あたたかみのある印象を与えています。竹の質感が味わい深い趣となっており、まさに文人に愛された香炉といえます。
文人にとって香は「琴・棋・書・画・香」に代表される教養の一部です。瞑想的・内省的な感覚を呼び起こすものとして書道や詩作の前に香を焚き、集中力を高め、心身を浄化する儀式的な意味があります。そして香炉そのものが小宇宙や精神世界を象徴する芸術品とされました。
香炉から煙がゆらりと立ち上る姿は、山水の霧や流水を想起させ、自然との一体感を意識する道具でもあります。
この香炉は竹の質感が生かされており、自然の美が感じられます。室内の書斎や机と調和するであろう奥深い魅力のある作品となっています。
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