
逓信(ていしん)省 懐中時計
先日、お客様より「逓信省」の刻印が施された懐中時計をお譲りいただきました。お持ち込みいただいたお客様は、ご実家の整理中に偶然発見されたとのこと。大切に保管されていたものの、価値が分からず、弊社のウェブサイトをご覧になり、アンティーク時計の買取実績が豊富なことからご依頼くださったそうです。
さて、この「逓信省」という文字にピンと来た方は、かなりの歴史通ではないでしょうか。逓信省は、明治時代から戦後間もない時期まで存在した日本の官庁で、郵便、電信、海事、航空などの通信・交通事業を所管していました。その職員に支給された、あるいは関連機関で使用された時計には、しばしばこの「逓信省」の刻印が見られます。
今回、買取させていただいた懐中時計は、ケースはしっかりとした造りの銀色で、裏蓋にははっきりと「逓信省」の文字が刻まれています。長年の使用による細かな傷はありますが、それがかえって時を刻んできた証として、この時計の持つ趣を一層深めています。
文字盤は視認性の高いアラビア数字で、スモールセコンド(秒針)が独立して配置されたクラシカルなデザイン。アンティーク時計ならではの温かみを感じさせます。
このような官公庁ゆかりの品は、その当時の文化や技術、そして人々の暮らしを今に伝える貴重な資料でもあります。単なる古い時計ではなく、「歴史的価値のある工芸品」として、私たちは最大限の評価をさせていただきました。お客様も、ご自身のルーツをたどるような懐かしいお品が、次に大切にしてくださる方の元へ渡ることを大変喜んでいらっしゃいました。
古美術永澤では、このような歴史的価値のあるアンティーク時計を買取しております。ご自宅に眠っている古い時計や、価値が分からず処分に困っているお品物がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門知識を持った査定士が、一つ一つ丁寧に査定し、適正な価格をご提示させていただきます。
思い出と共に、その価値を次世代へと繋ぐお手伝いをさせていただければ幸いです。
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