
初代 歌川広重による浮世絵「東海道五十三次の内 岡部 宇津之山(おかべ うつのやま)」です。
東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)は、江戸時代に徳川家康が整備した江戸・日本橋と京都・三条大橋を結く幹線道路(東海道)に設けられた53の宿場のことです。
古来、道中には風光明媚な場所や有名な名所旧跡が多く、浮世絵や和歌・俳句の題材にもしばしば取り上げられています。
岡部宿は21番目の宿場で、現在の静岡県藤枝市にあたります。
この作品は岡部宿と次の鞠子宿の間にある宇津ノ谷峠(うつのやとうげ)を描いています。この峠道は桃山時代に豊臣秀吉が整備し、後に街道として利用されるようになったといわれ、『伊勢物語』で有名な「蔦の細道」とも呼ばれるこの峠は、江戸時代初期には東海道最大の難所の一つとされていました。
山すその圧迫感を濃い緑色で埋めた色調、湾曲した道と、その脇を清流の岡部川が走る構図は、距離感を増し、絵の完成度を高めています。
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