
初代 歌川広重による浮世絵「江戸名所 本郷の景(ほんごうのけい)」です。
歌川広重(1797-1858)は江戸時代の浮世絵師です。「東都名所」のシリーズを皮切りに、数々の風景画を制作、人気絵師として名を馳せた一人です。ヨーロッパの遠近法を取り入れた卓越した構図や、「広重ブルー」をはじめとした鮮やかな色彩は多くの人の心を掴みました。
本図は現在の東京大学、赤門界隈が描かれています。
寺社、武家屋敷が多く立ち並び、広大な加賀藩邸は明治に東京大学の校地となり、御守殿門(ごしゅでんもん)が「赤門」として残っています。赤いもんは将軍家の姫君の嫁ぎ先として許された証で、11代将軍家斉の娘・溶姫(ようひめ)が前田家に嫁いだ際に建造されたものです。
本郷はもともと湯島の一部で、その中心という意味で湯島本郷というところ、湯島を省略して本郷と称するようになりました。江戸時代の初めには武家地や町屋が開かれ、さまざまな店が建ち並びました。
それを示すように、肴店(さかなだな)・蜊店(あさりだな)横町・湯屋(ゆや)横町・油揚(あぶらあげ)横町など、商売にちなんだ通称も付けられました。
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