
歌川国貞(三代 歌川豊国)と二代 歌川広重による浮世絵「江戸自慢三十六興 日本橋初鰹(にほんばしはつがつお)」です。
「江戸自慢三十六興(えどじまんさんじゅうろっきょう)」は、元治元年(1864年)頃に刊行された連作で、三代 歌川豊国(人物)と二代 歌川広重(風景)が合作し、四季折々の江戸の風情や風俗、な名所や年中行事、名物を鮮やかに描いた全36図のシリーズです。
江戸時代の江戸っ子は、「初鰹」を「初物七十五日(初物を食べると寿命が75日延びる)」の縁起物として熱狂的に愛し、最盛期には「女房を質に入れても初鰹」とまで言われるほど、見栄と粋を張って初物を争奪した江戸の風物詩です。文化9年には初鰹1本に現在の価値で数十万円相当(1本2~4両)の価格がつくこともあり、当時の年収が2両と言われている庶民には目の飛び出るような金額だったはずですが、値段など気にせずに「走り」を買うことこそが江戸っ子にとっての「粋」でした。しかし、見得の責任は重く「初鰹女房に小一年いわれ」(高い初鰹を無理やり買ったことを、1年近く女房にチクチク言われている)という句も生まれたそうです。
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