
浮世絵師の歌川国貞(三代目歌川豊国)による1861年の二枚続の作品です。
「豊国漫画三ツ組盃」という企画自体が、人気役者を三人ずつ取り合わせて“盃”に見立てるという遊び心のあるシリーズでした。
左図と右図はそれぞれ違う役者が同じ役柄を演じていますが、役者により全く異なるビジュアルを魅せているのが分かりやすく表現されています。
それぞれが歌舞伎で有名な「名古屋山三事件」の役を演じており、一番下に描かれた山三は、伴左衛門の裏切りや策略によって落ちぶれ、不名誉な立場に追い込まれた武士なので因縁の相手として真ん中の伴左衛門をにらみ上げており、武智光秀(明智光秀のもじり)は二人の対立を見守る様に上に描かれています。
左図は上から五代目 市川團十郎(武智光秀)、六代目 市川團十郎(不破伴左衛門)、市川小團次(名古屋山三)
右図は上から七代目 市川團十郎(武智光秀)、八代目 市川團十郎(不破伴左衛門)、初代 市川権十郎(名古屋山三)です。
それぞれの配役から、上二人が荒事の剛勇、真ん中の二人が世襲の重みを意識させる存在、下二人が人気の若手としてバランス良く配置されていることが伺えます。
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