
三代 歌川豊国(歌川国貞)による浮世絵「東海道五十三次之内 東海道二川吉田間 いむれ忠兵衛(とうかいどう ふたがわ よしだかん いむれちゅうべえ)」です。
「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は二川から吉田間の風景)が配されており、歌舞伎役者・三代目 坂東三津五郎が「いむれ忠兵衛」役を演じている様子が描かれています。
描かれている歌舞伎の演目は、「恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)」で、宝永6年(1709年)頃に実際に起きた飛脚屋による公金横領事件を題材とした悲劇的な恋物語です。浮世絵は「道行故郷の春雨(みちゆきこきょうのはるさめ)」という場面で、雪が降る中、二人で故郷の大和(現在の奈良県)へと落ち延びる道中のシーンです。この道行シーンは、美しい景色の中をさまよいながら心情を吐露する、歌舞伎や人形浄瑠璃の重要な見せ場の一つです。
忠兵衛の表情には、深い苦悩や決意、そして悲劇的な結末を予感させるような追い詰められた様子が印象的な作品です。
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