
初代 歌川広重による浮世絵「東海道五十三次の内 水口 名物干瓢(みなくち めいぶつかんぴょう)」です。
東海道五十三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)は、江戸時代に徳川家康が整備した江戸・日本橋と京都・三条大橋を結く幹線道路(東海道)に設けられた53の宿場のことです。
古来、道中には風光明媚な場所や有名な名所旧跡が多く、浮世絵や和歌・俳句の題材にもしばしば取り上げられています。
水口宿は50番目の宿場で、現在の滋賀県甲賀市水口町にあたります。
絵には、水口の名物であった干瓢(かんぴょう)作りが描かれています。干瓢は夕顔の実の果肉を細く剥いて天日で干したもので、この絵では女性たちが筵(むしろ)の上で包丁を使って作業したり、剥いた皮を竿にかけたり、赤ん坊を背負った子供が手伝っていたりと当時の生活の様子を伝えています。自然と人間との係わり合いを描く広重の風景画は、いつでも心温まるのを感じます。干瓢作りは、水口城主であった加藤氏が下野(栃木県)から移入して特産物にしたといわれています。
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