
初代 歌川広重による浮世絵「名所江戸百景 深川洲崎十万坪(ふかがわ すさき じゅうまんつぼ)」です。
「名所江戸百景」は、歌川広重の人生の集大成ともいえる作品で、118図と弟子による作品も含めた全120図で構成されています。この作品は、春夏秋冬の季節に分けられ、当時有名だった江戸や近郊の名所や景観の優れた場所などの風景に、行事や人々の暮らしを重ねて、広重ならではの描写となっています。
「十万坪」は現在の江東区千田および千石周辺に当たり、洲崎沖からの鳥瞰(ちょうかん)で、筑波山方面に延々と広がる荒涼たる雪景を描いています。
深川は江戸時代に江戸市中から出たごみで造成された埋め立て地で、深川八幡宮をはじめ岡場所ができ発展していった町で、その先には江戸湾を一望できる行楽地であった洲崎があり、そのはずれにあった十万坪は広漠とした土地で人が生活できる場所ではありませんでした。
海には棺おけが浮いており、それを狙うかのような猛禽(もうきん)類の大きな鳥が今にも空から急降下しようとしている場面が描かれている非常に迫力のある作品です。
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