
初代 歌川広重による浮世絵「江戸名所 両国橋夕涼(りょうごくばし ゆうすずみ)」です。
歌川広重(1797-1858)は江戸時代の浮世絵師です。「東都名所」のシリーズを皮切りに、数々の風景画を制作、人気絵師として名を馳せた一人です。ヨーロッパの遠近法を取り入れた卓越した構図や、「広重ブルー」をはじめとした鮮やかな色彩は多くの人の心を掴みました。
両国橋は江戸の下町を流れる隅田川にかかり、橋をはさんで見世物小屋などの店が並ぶ、江戸最大のにぎわいを見せる場所でした。納涼の中で1番贅沢な夕涼みは墨田川での舟遊びです。川開きの5月28日から8月28日の3か月間、隅田川には納涼船が数多く出て混み合っていたそうです。
本図左の屋形船は唐破風(からはふ)の屋根をもつ家一軒ほどの大きさの船で、船頭は屋根の上から棹で船を操っていました。そのほかの船は屋根船といい、切妻屋根の小型船で日除け船とも呼ばれています。最も多い時には600艘以上にも増えましたが、乗るには1年前から予約が必要だったといわれています。
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