
歌川国貞(三代目歌川豊国)と喜斎立祥(二代目歌川広重)による浮世絵「江戸自慢三十六興 今戸焼物(いまどやきもの)」です。
「江戸自慢三十六興(えどじまんさんじゅうろっきょう)」は、元治元年(1864年)頃に刊行された連作で、三代 歌川豊国(人物)と二代 歌川広重(風景)が合作し、四季折々の江戸の風情や風俗、な名所や年中行事、名物を鮮やかに描いた全36図のシリーズです。
今戸は隅田川の西岸で、都鳥の名所でした。『江戸名所図会』に、「今戸には、土をこね、瓦造りならべてほしければ やかぬまは露やいとはむ下瓦 杉風」とあるように、瓦焼きは今戸の名物になっていました。今戸焼の正確な起源は不明ですが、下総国(しもうさのくに)千葉氏の家臣が石浜あるいは今戸に土着して、瓦や土器を造り始めたのが最初であるといわれています。瓦のほか、火鉢、雑食器、稲荷の狐や招き猫などの人形などを焼いていました。
今戸焼は製法上艶を出すために同時に松葉を焼くので、窯からもうもうと立ち上る煙が特徴的で、本図に描かれているものもそれです。
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