版画

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古美術永澤では、版画の買取に力を入れています。
長年数多くの作品を取り扱ってきた豊富な実績と経験で、木版画、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーンなど、時代や作家を問わず、さまざまな種類の版画を高価買取いたします。
近代有名作家はもちろん古い時代の版画も、ぜひ古美術永澤にお任せください。

版画とは

版画とは

版画とは

版画とは、版を使って作品を刷り出す美術技法の総称です。木・金属・石・布などの版面に絵や線を刻み、インクをのせて紙に転写します。手作業による刷りのため、一枚ごとに微妙な表情が異なり、独自の味わいが生まれます。

主な種類には、温かみのある木版画、繊細な線を表すエッチング(銅版画)、絵画のような表現ができるリトグラフ(石版画)、鮮やかな色面が特徴のシルクスクリーンなどがあります。

日本では浮世絵から現代の創作版画まで多彩に発展し、西洋ではピカソやミロらが版画の新たな可能性を拓きました。版画は、絵画と印刷のあいだにある芸術として、世界中で愛好されています。

版画の歴史

【1】印刷のはじまり

【1】印刷のはじまり

版画の起源は、絵や文字を同じ形で何枚も刷るための技術として誕生しました。
最初は中国で、漢代(紀元前後〜)に石碑や金属器などに刻まれた文字・文様の凹凸を紙に写し取る技法として「拓本」が使われました。
やがて唐代(7世紀〜)には木の板に文字や絵を彫って紙に写す「木版印刷」が発達します。
この技術はやがて日本にも伝わり、経文やお札を刷るのに使われました。
つまり、最初の版画は「芸術」ではなく「印刷の道具」だったのです。

【2】ヨーロッパでの発展(15〜17世紀)

【2】ヨーロッパでの発展(15〜17世紀)

一方ヨーロッパでは、宗教画を多くの人に配るために版画が使われました。ウッドカット(木版)から始まり、のちに金属を使うエッチング(銅版画)が登場します。ルネサンスの画家たち、デューラーやレンブラントなどは、版画を「複製」ではなく、自分の表現手段として使うようになりました。
この頃から、版画が芸術作品としての地位を持ち始めます。

【3】日本の浮世絵(江戸時代)

【3】日本の浮世絵(江戸時代)

日本では江戸時代に木版多色刷りが完成し、浮世絵が爆発的に広がりました。歌川広重や葛飾北斎などが描いた風景・美人・役者絵は、「一枚の絵で庶民に夢を届ける」大衆芸術でした。日本の版画は、構図の斬新さや色彩の美しさで、のちにヨーロッパの印象派(モネ、ゴッホなど)にも大きな影響を与えました。

【4】近代の「創作版画」運動(明治〜昭和)

【4】近代の「創作版画」運動(明治〜昭和)

明治時代になると、西洋の技術が入り、「版画を職人が刷るのではなく、画家自身が創る」という考え方が生まれます。これが創作版画運動です。その中心となったのが恩地孝四郎や棟方志功などの芸術家たちです。彼らは自ら彫り、刷り、表現の自由を追い求めました。この時期に、日本の版画は世界的にも高く評価されるようになります。

【5】現代の版画(戦後〜現在)

【5】現代の版画(戦後〜現在)

戦後は、版画がより自由な芸術へと進化しました。リトグラフ(石版画)シルクスクリーンコラグラフなど多様な技法が広がり、ピカソ、ミロ、ウォーホルらが現代的な表現を展開します。日本でも池田満寿夫、斎藤清、浜口陽三などが国際的に活躍しました。

今日では、デジタル技術も取り入れた現代版画が登場し、版を介して生まれる表現として、時代とともに新しい形へと進化し続けています。

版画の種類

  • 木版画

    木版画

    木版画は、木の板に彫刻刀で絵柄を彫り、凹凸面にインクをのせて紙に刷り出す技法です。 日本では浮世絵として発展し、線の美しさと色の重なりによって繊細な表現を生み出しました。木の繊維による自然な色合いが魅力で、現代でも手摺りの温かみある作品が制作されています。 絵画表現の基礎を築いた技法のひとつです。

    代表作家例:
    ・葛飾北斎
    ・歌川広重
    ・棟方志功
    ・東山魁夷
    ・エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー(Ernst Ludwig Kirchner)
    ・エドヴァルド・ムンク(Edvard Munch)

  • エッチング(銅版画)

    エッチング(銅版画)

    エッチング(銅版画)は、金属板(主に銅)に防蝕剤を塗り、針で線を刻んだ後、酸で腐食させて線を凹ませる技法です。 この細かな線にインクを流し込み、プレス機で紙に転写します。繊細な陰影表現や立体感が出せるため、古くから画家たちが愛用しました。腐蝕の深さやニードルの線の質感により、版画でありながら絵画のような深みを持ちます。
    代表作家例:
    ・浜口陽三
    ・長谷川潔
    ・フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco Goya)
    ・レンブラント・ファン・レイン(Rembrandt van Rijn)
    ・パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)

  • リトグラフ(石版画)

    リトグラフ(石版画)

    リトグラフは、石灰石や金属板の上に油性のクレヨンで描き、油と水の反発作用を利用して刷る技法です。 筆のストロークやタッチをそのまま再現できるのが特徴で、ポスターや版画芸術に広く使われました。 20世紀には多色刷りが進化し、画家が自ら手描きで制作する「オリジナル・リトグラフ」が登場。明るく華やかな色彩表現が魅力です。

    代表作家例:
    ・藤田嗣治(Tsuguharu Foujita)
    ・マルク・シャガール(Marc Chagall)
    ・アンリ・マティス(Henri Matisse)
    ・パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)
    ・ジョアン・ミロ(Joan Miró)

  • シルクスクリーン

    シルクスクリーン

    シルクスクリーンは、メッシュ状の版にインクを押し出して刷る技法で、現在では「スクリーンプリント」とも呼ばれます。 布・プラスチック・金属など多様な素材に印刷できるため、現代アートやポップアートで広く利用されています。 同じ構図でも色や版を変えることで表現を変化させることができ、量産性と芸術性を両立した技法です。
    代表作家例:
    ・草間彌生
    ・瑛九
    ・池田満寿夫
    ・アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)
    ・ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)

版画 買取実績

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