
銅製の観音菩薩像
銅製の観音菩薩像をお譲りいただきました。
この仏像は、インド仏教美術の伝統的な四臂観音の表現で製作されています。銅製で鋳造後に細部を彫金で仕上げた丁寧な作りが特徴です。
頭部には精緻な宝冠を戴き、顔立ちはインド系の彫りの深い表情で、慈悲深い半眼の眼差しが印象的です。腕はそれぞれ異なる印相を表現しており、観音菩薩の多様な救済の力を象徴しています。
台座は多重の蓮華座で、蓮弁一つ一つに丁寧な彫刻が施されており、製作者の高い技術力がうかがえます。
菩薩像の腰のくびれやトリバンガと呼ばれる優美な身体のポーズ、装身具の細密な彫刻などは、インド彫刻の伝統的な美意識を色濃く反映しています。銅の表面に見られる緑青の発色も、インドの気候風土の中で長年にわたって形成されたものと考えられます。
全体的な保存状態は良好で、欠損や大きな損傷は見られません。特に顔部分の表情や手の繊細な表現が良く残っており、製作当時の美しさを今に伝えています。
インドの銅製仏像は、現地の気候や歴史的変遷により完全な形で現存するものが限られており、特に精緻な造りの作品は希少価値が高く評価されます。
お客様は学生時代にインドを旅行された際、現地の骨董商からこの仏像を購入されました。長年大切に保管されていましたが、コレクションの整理に伴い手放すことを決意され、古美術永澤のLINE査定をご利用いただきました。
古美術永澤では、このような仏教美術品の買取を積極的に行っております。専門の査定士が丁寧に拝見し、適正な価格でお買取りいたします。
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