
中国 拓本
中国の拓本をお譲りいただきました。拓本とは、石碑や金属器などに刻まれた文字を紙に写し取ったもので、書道では古典の書を学ぶための重要な資料として使われてきました。
今回の拓本は、黒い石面に文字が鮮明に浮かび上がる美しい仕上がりを見せています。右側の拓本には朱印が押されており、これは制作者や所蔵者を示す重要な証明となっています。文字は楷書体で整然と配列されており、文字の均整が取れた配置から、技術レベルの高い書家の作品であることが窺えます。
拓本の保存状態も良好で、文字の線質がはっきりと再現されており、原碑の書体の特徴を忠実に伝えています。このような明瞭な拓本は、書道研究や古典学習において非常に価値の高い資料となります。
拓本の買取査定では、以下の要素を重視しています。
・原碑の歴史的価値:どの時代のどの碑文からの拓本であるか。著名な書家の碑文や歴史的に重要な碑文の拓本は高く評価されます。
・拓本の品質:文字の鮮明度、紙質、拓本技術の巧拙が価値を左右します。線の太細、墨の濃淡が適切に表現されているかを詳しく検討します。
・保存状態:破損や汚れ、虫食いなどがないか、また適切な保管がなされていたかを確認します。
・真贋判定:近年の複製品ではなく、一定の年代を経た真正な拓本であるかの判定が必要です。
お客様からお持ちいただいた拓本は、文字の美しさと保存状態の良さから、書道愛好家や研究者にとって価値ある資料と判断いたしました。特に朱印の存在は、この拓本の来歴を示す手がかりとなりました。
古美術永澤では、このような中国古典の拓本をはじめ、書道関連の古美術品を積極的に買取しております。ご自宅に眠っている拓本や墨や硯などの書道具がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。専門知識を持つ査定士が、適正な価格でお買取りさせていただきます。
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