
中島宏(なかしま ひろし)の青磁茶碗
佐賀県を代表する陶芸家で、青磁の人間国宝(重要無形文化財保持者)として知られる中島宏(なかしま ひろし、1941-2018年)の素晴らしい「青磁茶碗」をお譲りいただきました。
中島宏は、中国・宋時代の青磁が持つ、深淵で神秘的な青緑色を研究しつつ、独自の釉薬調合と焼成技術により、透明感に満ちた、見る者の心を惹きつける新しい青磁の世界を開拓しました。
今回の茶碗は、清らかで深く落ち着いた色合いと、釉薬の表面に細かく入った貫入(かんにゅう)が大きな魅力です。まるで氷の結晶のような細かな網目模様が、茶碗全体に静かな趣を与えています。
中島氏の作品は、青磁の「青」が持つ、光を吸い込むような独特の深みと、器の持つ造形美が融合したところに真骨頂があります。この茶碗のどっしりとした形は、お茶をいただく際の手に馴染む感触を大切にした、まさに用の美を体現した逸品と言えます。
私ども古美術永澤では、中島宏氏をはじめとする人間国宝や人気作家の陶芸品、また歴史的な古美術品に至るまで、その美術的・市場的価値を熟知した経験豊富な査定士が、丁寧に拝見いたします。
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